個性心理學でわかる紹介が自然と生まれる主催者のクロージング術
おはようございます。
個性を強みに変えるプロ、個性心理學研究所認定講師の小嶋です。
今日は、「個性心理學でわかる、紹介が自然と生まれる主催者のクロージング術」についてお話しします。
前回のブログでは、「第一印象で選ばれる主催者は、
最初の10分で何をしているのか?」というテーマで、
イベントの始まりがその後の満足度や参加者同士の交流に大きく影響することをお伝えしました。
実際に、第一印象を少し工夫するだけで、参加者の表情が柔らかくなり、
会場全体の空気が変わる場面を私は何度も見てきました。
しかし、イベントにはもう一つ、とても重要な時間があります。
それが「終わりの時間」です。
どれだけ内容が素晴らしくても、最後の締め方がもったいないために、
その場限りで終わってしまうイベントは少なくありません。
一方で、イベントが終わった翌日には、
「昨日すごく良かったから、今度一緒に行こうよ。」
「次回も参加したいし、友達も誘っていいですか?」
そんな紹介が自然に生まれるイベントもあります。
この違いは、講師の知識量でも、会場の豪華さでもありません。
実は、イベント終了前の数分間に行われる“クロージング”の設計にあります。
今日は、その秘密を個性心理學の視点からお伝えします。
紹介は「満足した人」ではなく、「感動した人」が生み出す
イベントを開催すると、多くの主催者は参加者へこう尋ねます。
「今日はいかがでしたか?」
すると、
「勉強になりました。」
「楽しかったです。」
という言葉が返ってきます。
もちろん嬉しい感想です。
しかし、この「満足しました。」という感情だけでは、紹介にはつながりにくいのです。
人は、自分が感動した体験や価値を感じた出来事ほど、「誰かにも教えたい」という気持ちになります。
映画を観て感動した時。
美味しいお店を見つけた時。
素敵な旅行先へ行った時。
思わず家族や友人へ話したくなった経験はありませんか?
イベントも同じです。
「学んだから紹介する」のではありません。
「この体験を大切な人にも味わってほしい。」
そう思えた時に、人は初めて紹介という行動を起こします。
つまり、紹介をお願いすることよりも大切なのは、紹介したくなる感情をつくることなのです。
クロージングでよくある4つの失敗
私はこれまで数多くのイベントを見てきましたが、紹介が増えない主催者には共通点があります。
①「ありがとうございました。」だけで終わる
イベントが終わると、
「今日はありがとうございました。」
「お気をつけてお帰りください。」
これだけで解散してしまうケースです。
もちろん感謝は大切です。
しかし、それだけでは参加者の感情が整理されないまま終わってしまいます。
② 告知だけで終わる
最後の時間を、
「来月はこちらです。」
「次回はこちらになります。」
という案内だけで終えてしまう主催者もいます。
もちろん次回案内は必要です。
しかし、参加者の心が満たされる前に募集を始めると、「売り込まれた」という印象だけが残ってしまいます。
③ アンケート回収がゴールになる
「アンケートだけお願いします。」
この一言で終わるイベントもあります。
アンケートは運営にとって大切ですが、参加者にとっては事務作業です。
最後の印象が事務的になればなるほど、感情の余韻は消えてしまいます。
④ 参加者同士をつながず解散する
紹介は、人とのつながりから生まれます。
それなのに、
「はい、今日は終了です。」
と帰してしまえば、参加者同士の関係はそこで終わります。
紹介が自然と生まれるイベントでは、最後まで人と人をつなぐ時間を意識的につくっています。
ここまで読むと、
「では、最後に何をすれば紹介が生まれるの?」
と思われたかもしれません。
実は、その答えは意外とシンプルです。
紹介される主催者は、参加者全員へ同じ言葉を掛けているわけではありません。
相手の個性に合わせて、最後の一言や関わり方を変えているのです。
個性心理學を活用すると、その違いが驚くほど見えてきます。
ここからは、12タイプ別に「紹介したくなるクロージング」のポイントをご紹介します。
■12タイプ別 紹介したくなるクロージングのポイント
🌙MOON
こじか
こじかタイプは、イベントの内容以上に「安心して参加できた」という気持ちを大切にします。
最後に「今日は来てくださって本当にありがとうございました。」だけではなく、
「最初は少し緊張されていましたよね。でも最後には素敵な笑顔になっていました。」など、
その人自身を見ていたことが伝わる一言を添えると、大きな安心感につながります。
反対に、「ぜひ紹介してくださいね。」とお願いから入ってしまうと、プレッシャーを感じてしまうことがあります。
「安心して参加できたから、あの人にも紹介したい。」
そう思ってもらえる空気づくりがポイントです。
黒ひょう
黒ひょうタイプは、自分らしさや感性を理解してくれる人に心を開きます。
クロージングでは、「今日のお話、とても素敵な視点でしたね。」や
「その考え方、皆さんにも良い刺激になっていました。」など、
その人ならではの価値を認める言葉が効果的です。
逆に、「みんな同じように頑張りましょう。」という画一的な締め方では印象に残りません。
「私のことをちゃんと見てくれた。」
その満足感が、「この主催者を紹介したい。」という気持ちへ変わっていきます。
たぬき
たぬきタイプは、信頼関係を何よりも大切にします。
最後は派手な演出よりも、「今日はご参加いただき、本当にありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。」という誠実な言葉の方が心に響きます。
無理に次回参加を勧めるより、「困ったことがあれば、いつでも相談してください。」
という姿勢の方が長い信頼につながります。
信頼が積み重なると、「安心できる人だから紹介したい。」という自然な口コミが生まれていきます。
ひつじ
ひつじタイプは、納得感があると行動へ移しやすくなります。
イベントの最後には、「今日学んだ内容を一つだけ実践するとしたら何にしますか?」
と問いかけ、行動を整理する時間をつくるのがおすすめです。
さらに、「実際に紹介で参加された方は、継続率が約80%になっています。」
など具体例を伝えることで安心感も高まります。
納得した状態でイベントを終えることで、「これは周りの人にも役立つ。」という紹介につながりやすくなります。
個性心理學では、ここまでご紹介したMOONグループが
「安心・共感・信頼・納得」を大切にするタイプであるのに対し、
ここからご紹介するEARTHグループは「自分らしさ」「行動」「成果」「実用性」を重視する傾向があります。
同じ「ありがとうございました。」という言葉でも、伝わり方はタイプによって大きく異なります。
だからこそ、最後の数分間で相手の個性に合わせた一言を添えることが、紹介につながる大きなきっかけになるのです。
🌍EARTH
狼
狼タイプは、自分の価値観を尊重してもらえることを何より大切にします。
イベントの最後に、「皆さんどうでしたか?」と全体へ一括で問いかけるだけでは、あまり印象に残りません。
それよりも、「今日のお話の中で、一番印象に残ったことは何でしたか?」と
本人の考えを聞く時間をつくることで、「自分を一人の人として見てくれた」と感じます。
逆に、「ぜひ紹介してくださいね。」と周囲に合わせるようなお願いをされると、
少し距離を置きたくなることもあります。
本人の意思を尊重したクロージングは、「この人は押しつけない。」という信頼につながり、
その結果として紹介が自然に生まれやすくなります。
猿
猿タイプは、楽しい体験やワクワクした時間を人と共有することが大好きです。
イベント終了後も笑顔で会話が続き、写真撮影や交流の時間があると、
その楽しさをそのままSNSや口コミで発信してくれることがあります。
一方で、堅苦しい締め方や事務連絡だけで終わってしまうと、「楽しかった」という余韻が一気に冷めてしまいます。
最後に「今日一番笑った場面はどこでしたか?」と振り返るだけでも、会場の空気はさらに明るくなります。
「またあの雰囲気を味わいたい。」
その気持ちが、「今度一緒に行こうよ。」という紹介へ変わっていくのです。
虎
虎タイプは、全体の流れや目的が整理されていることに安心感を覚えます。
クロージングでは、「今日学んだこと」「明日から実践すること」「次のステップ」
を明確に伝えると満足度が高まります。
逆に、感情だけで終わると、「結局何を持ち帰ればいいのだろう」と感じてしまうことがあります。
イベントの最後に、「今日の内容を実践すると、次回はさらに深い内容を学べます。」
という未来への道筋を示すことで、「続けて参加したい」という気持ちが生まれます。
紹介も、その未来への期待感から自然と広がっていきます。
子守熊
子守熊タイプは、責任感が強く、人とのつながりを大切にするタイプです。
最後に、「今日の学びを職場やコミュニティで活かしていただけたら嬉しいです。」
と社会とのつながりを意識させる言葉を掛けると、自分の役割を感じやすくなります。
また、「次回はぜひ大切な仲間と一緒にいらしてください。」という一言も、
押しつけではなく使命感として受け止める傾向があります。
紹介とは義務ではなく、「良いものを広げたい」という責任感から生まれることも少なくありません。
ここまでで、安心感や行動につながるクロージングをご紹介してきました。
では最後にご紹介するSUNグループはどうでしょうか。
SUNグループは、未来への期待や挑戦する気持ちを大切にするタイプです。
イベントが終わる瞬間に、「また新しい一歩を踏み出したい」と思えるかどうかが、
その後の紹介やリピートを大きく左右します。
☀SUN
チータ
チータタイプは、スピード感と新しい挑戦が大好きです。
イベントの最後には、「今日からすぐにできることを一つだけ決めてみましょう。」
というように、行動へ直結する締め方が効果的です。
「また今度考えてみてください。」では行動が止まってしまいます。
すぐに動けるイメージを持てると、「これ面白いから、あの人にも教えたい。」という紹介につながりやすくなります。
ライオン
ライオンタイプは、自分の成長や価値を認めてもらえることで大きな満足感を得ます。
クロージングでは、「今日の姿勢がとても印象的でした。」や
「皆さんを引っ張ってくださってありがとうございました。」など、存在価値を承認する言葉が効果的です。
逆に、全員へ同じ言葉だけで終えると、少し物足りなさを感じることがあります。
認められた経験は、人へ伝えたくなる体験でもあります。
その感情が紹介という行動へ結びついていきます。
ゾウ
ゾウタイプは、長く続く信頼関係を重視します。
イベント終了後も、「これからも長くお付き合いできたら嬉しいです。」という一言が、とても心に残ります。
短期的な次回参加よりも、「この人とは長く関わりたい。」と思える安心感が紹介へつながります。
イベントを単発で終わらせず、ご縁の始まりとして伝えることがポイントです。
ペガサス
ペガサスタイプは、自由な発想や可能性に魅力を感じます。
最後は、「今日の学びをあなたらしく自由に活かしてください。」
というように、正解を押しつけない言葉が響きます。
また、「もし今日の体験を面白いと思ったら、あなたが思い浮かんだ人へ自由に伝えてください。」という伝え方も自然です。
紹介を義務にせず、自由な選択として委ねることで、自発的な口コミが生まれやすくなります。
実際にクロージングを変えたことで起きた変化
ある主催者のイベントでは、以前はイベント終了後に「ありがとうございました。」と伝え、そのまま解散していました。
参加者満足度は高くても、紹介率は約10%前後。リピート参加率も40%ほどで伸び悩んでいました。
そこで、クロージングを見直しました。
最後に一人ひとりへ感謝と承認の言葉を伝え、参加者同士が感想を共有する時間を設け、
タイプに合わせて「次の一歩」をイメージできる声掛けへ変更したのです。
すると、イベント終了後の会場には自然と会話が生まれ、
「今度あの人も誘ってみます。」「職場の仲間にも紹介したいです。」という声が増え始めました。
3か月後には紹介参加率が約10%から35%へ、リピート参加率は40%から68%へ向上し、
広告費を増やすことなく参加者が集まる流れが少しずつできあがりました。
もちろん、これは個性心理學だけの成果ではありません。
しかし、「相手の個性に合わせて最後の数分を設計する」という意識が、
紹介という行動を後押ししたことは間違いありません。
まとめ
イベントは、始まりも大切ですが、終わり方はそれ以上に重要です。
参加者が会場を後にする時、どんな感情を持ち帰るのか。
「勉強になった。」だけで終わるのか。
それとも、
「大切な人にも、この体験を届けたい。」
そう思って帰るのか。
その違いが、紹介の数を大きく左右します。
紹介はお願いして増やすものではありません。
紹介したくなる体験を設計した結果として生まれるものです。
個性心理學を活用すると、参加者一人ひとりが何を大切にし、どんな言葉に心が動くのかが見えてきます。
だからこそ、「満足されるイベント」から、「紹介され続けるイベント」へ進化させることができるのです。
私が開催している個性心理學1DAYセミナーでは、
今回ご紹介したような12タイプ別のコミュニケーションだけでなく、
参加者が自然と紹介したくなるイベント設計や、リピートにつながる
クロージングの実践方法まで、ワークを交えながら体験していただいています。
「自分でもこんなイベントを開催してみたい。」
「もっと紹介が生まれるコミュニティをつくりたい。」
そう感じていただけたら、ぜひ一度、個性心理學1DAYセミナーを体験してみてください。
あなたのイベント運営が、きっと次のステージへ進むきっかけになるはずです。
次回予告
次回は、
「イベント後のフォローで差がつく主催者は、24時間以内に何をしているのか?」
をテーマにお届けします。
実は、紹介やリピートはイベント当日だけで決まるものではありません。
イベント終了後24時間の過ごし方には、参加者との信頼関係を深め、
「また参加したい」「次は誰かを誘いたい」と思っていただくための重要なポイントが隠されています。
イベントが終わってから始まる、本当のコミュニティづくりとは何なのか。
次回も、個性心理學の視点から、すぐに実践できるイベント運営のヒントをお届けします。
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小嶋 款(こじま まこと)
個性心理學研究所 総本部認定講師
講師スキルアップ委員会委員長
株式会社ニーズコネクト代表取締役
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