叱っても響かない子、1回で伝わる子。〜その違いは“言葉”ではなく“個性心理學の伝え方”だった〜

おはようございます。
 

個性を強みに変えるプロ、個性心理學研究所認定講師の小嶋です。
 

子育てをしていると、

「何度言っても同じことを繰り返す…」

そんな場面に出会うことはありませんか?

朝の支度、宿題、お片付け、兄弟げんか…。

昨日も注意したのに、今日も同じことを繰り返している。
 

「どうしてこの子は何回言ってもわからないの?」

そう思ってしまう親御さんも少なくありません。
 

一方で、一度声を掛けただけで素直に動いてくれる子もいます。

同じ家庭で育ち、同じ親が同じように接しているのに、この違いはどこから生まれるのでしょうか。

実は、その答えは「子どもの性格が良い・悪い」ではありません。
 

その子の心に届く”伝え方”になっているかどうか。

ここに大きな違いがあります。
 

私はこれまで個性心理學を通して、多くの親子や教育現場に携わってきました。

その中で感じるのは、「伝え方」が変わっただけで親子関係が驚くほど変化するケースが数多くあるということです。
 

例えば、

毎日怒鳴っていたお母さんが伝え方を変えただけで、子どもから自分で宿題に取り組むようになった。

兄弟げんかが毎日のように起きていた家庭が、それぞれに合った声掛けへ変えたことで、大きな衝突が半分以下になりました。
 

「うちの子は頑固だから。」

「反抗期だから仕方ない。」

そう思っていた問題が、実はコミュニケーションの”入口”を少し変えるだけで改善することも少なくありません。
 

もちろん、すべてが一瞬で変わるわけではありません。

しかし、子どもは「伝え方」が変わると、驚くほど反応が変わる存在なのです。
 

では、具体的にどのように伝えればいいのでしょうか。
 

子どもが聞いていないのではなく、受け取り方が違う

親が子どもに注意する時、どうしても「何を言うか」に意識が向きがちです。

「片付けなさい。」

「早く準備しなさい。」

「兄弟に意地悪をしてはいけません。」

伝えている内容そのものは、決して間違っていません。
 

それでも、すぐに動く子もいれば、何度言っても動かない子がいます。

ここで大切なのは、動かない子を「話を聞かない子」と決めつけないことです。
 

子どもは、言葉をそのまま受け取っているわけではありません。

その言葉を、

「怒られた。」

「信用されていない。」

「急かされている。」

「自分で決めさせてもらえない。」

と、それぞれの個性を通して受け取っています。
 

親は「行動を直してほしい」と伝えているつもりでも、
子どもの心には「自分を否定された」という感覚だけが残ることもあります。

すると、注意の内容を理解する前に、心を守る反応が先に出ます。
 

黙り込む子。

言い返す子。

ふざけてごまかす子。

その場では返事をしても、また同じことを繰り返す子。

これらはすべて、単なる反抗とは限りません。
 

自分なりに気持ちを守ろうとしている可能性があるのです。
 

反対に、その子が受け取りやすい形で伝えられると、同じ内容でも反応は大きく変わります。

安心してから動く子には、先に気持ちを受け止める。

自分で決めたい子には、選択肢を渡す。

理由が必要な子には、なぜ必要なのかを説明する。

認められることで伸びる子には、できている部分を伝えてから改善点を話す。
 

つまり、子どもの行動を変えるために必要なのは、言葉を強くすることではありません。
 

その子が受け取りやすい入口から伝えることです。

これは、子どもを甘やかすことでも、注意をしないことでもありません。

伝えるべきことは、きちんと伝える。

ただし、相手の心の扉が開く伝え方を選ぶ。

それが、個性を理解した子育てです。
 

ここからは、個性心理學の12タイプ別に、子どもがどのように言葉を受け取り、
どんな声掛けであれば心に届きやすいのかを見ていきましょう。

 

 


🌙MOONタイプ(感情が安心すると行動できる)

こじか

こじかの子は、とても繊細で警戒心があります。

「何回言えばわかるの!」

と強く言われると、内容よりも怖さが心に残り、動けなくなってしまうことがあります。

そんな時は、

「一緒にやってみようか。」
「ここまでできたね。」

と安心できる空気を先につくることが大切です。

安心できる相手の言葉は素直に受け入れやすく、「怒られたからやる」ではなく、
「応えたいからやる」という気持ちが育っていきます。
 


黒ひょう

黒ひょうの子は、自分らしさやセンスを大切にしています。

頭ごなしに

「普通はこうでしょ。」

と言われると、自分を否定されたように感じてしまいます。

そこで、

「〇〇らしい工夫だね。」
「どうしたらもっと良くなると思う?」

と本人の感性を認めながら話すと、自分から改善しようと考え始めます。

命令よりも”尊重”が、黒ひょうの行動力を引き出すポイントです。
 


たぬき

たぬきの子は、人との信頼関係を何より大切にしています。

厳しく叱ることが続くと、「自分は嫌われているのかな」と感じやすく、本来の力を出せなくなることがあります。

そんな時は、

「あなたならできると思ってるよ。」
「いつも頑張ってるの知ってるよ。」

という信頼を先に伝えてから、

「次はこうしてみよう。」

と話す方が心に届きます。

安心できる土台があるからこそ、たぬきタイプは素直に行動へ移しやすくなるのです。
 


ひつじ

ひつじの子は、「なぜそれをするのか」という理由が理解できると納得して動けます。

「早くしなさい!」

だけでは、気持ちが追いつきません。

例えば、

「あと5分で学校だから、今準備すると慌てずに行けるよ。」

というように理由を添えるだけで理解度は大きく変わります。

また、「みんなもこうしているよ」と周囲とのつながりを伝えることで安心感が生まれ、自然と行動につながっていきます。
 


MOONタイプの子どもたちは、「怒られたから動く」のではなく、「安心したから動ける」タイプです。

だからこそ、言葉の強さよりも、心の安全基地をつくることが何よりも大切になります。

続いてご紹介するEARTHタイプは、MOONタイプとはまったく違うアプローチが必要になります。

同じ言葉でも響き方が大きく変わるため、「伝えているのに伝わらない」と感じていた理由が見えてくるでしょう。
 

🌍EARTHタイプ(行動や納得が行動のスイッチになる)

狼の子は、自分の考えやペースをとても大切にします。

「早くやりなさい。」
「こうしなさい。」

と細かく指示され続けると、自分で決めたい気持ちが強いため、
反発したり、あえて動かなくなったりすることがあります。

そんな時は、

「どっちから先にやる?」
「あなたならどう進めたい?」

と選択肢を渡してみてください。

自分で決めたことには責任を持とうとするのが狼タイプの特徴です。

命令ではなく、自主性を尊重する声掛けが、本来の集中力と実行力を引き出します。
 


猿の子は、楽しさやワクワクが行動の原動力になります。

ただ「片付けなさい。」と言われるだけでは退屈に感じ、なかなか腰が上がりません。

そこで、

「どっちが早く片付けられるか競争しよう!」
「3分チャレンジやってみる?」

とゲーム感覚を取り入れるだけで、驚くほど積極的に動くことがあります。

猿タイプは、やらされることが苦手な反面、「面白そう!」と思えた瞬間に驚くほど集中します。

叱るよりも、楽しめる仕掛けをつくることが成功の近道です。
 


虎の子は、責任感が強く、全体の流れや順番を大切にします。

急に予定を変えられたり、その場の思いつきで指示されたりすると、不安を感じてしまうことがあります。

例えば、

「ご飯を食べたら宿題、そのあと一緒に遊ぼうね。」

と順番を最初に伝えてあげるだけで、安心して動けるようになります。

また、

「お兄ちゃんとして助かったよ。」
「ありがとう。」

と役割を認められると、大きなやりがいを感じます。

見通しを示しながら信頼を伝えることが、虎タイプの力を伸ばすポイントです。
 


子守熊

子守熊の子は、自分のペースを大切にしながらも、一度納得すると最後までやり抜く力があります。

しかし、急かされたり、

「まだ終わらないの?」

と言われたりすると、一気にやる気を失ってしまうことがあります。

そんな時は、

「あとどのくらいで終われそう?」
「終わったら一緒に○○しよう。」

と本人のペースを尊重しながらゴールを共有することが大切です。

焦らせるよりも、納得できる環境を整えることで、本来持っている粘り強さが発揮されます。
 


ここまで見ていただくと分かるように、EARTHタイプは「行動」を重視するように見えて、
実はその行動の裏には、それぞれ違う価値観があります。

では、自信やプライド、目標が原動力になるSUNタイプは、どのような声掛けが心に届くのでしょうか。
 


☀SUNタイプ(認められることで大きく伸びる)

チータ

チータの子は、好奇心旺盛で行動力があります。

「危ないからダメ。」
「そんなことしないの。」

と最初から止められてしまうと、挑戦する気持ちまで小さくなってしまいます。

もちろん危険なことは止める必要がありますが、

「まずやってみよう。」
「終わったら一緒に振り返ろう。」

というように挑戦する気持ちを受け止めることで、大きく成長していきます。

失敗を責めるより、「チャレンジしたこと」を認めることが、チータタイプの自信につながります。

 


ライオン

ライオンの子は、誇りを大切にするタイプです。

みんなの前で強く叱られると、内容よりも「恥をかかされた」という気持ちが強く残ります。

注意が必要な時ほど、人前ではなく落ち着いた場所で、

「あなたならもっとできると思う。」

と期待を込めて伝える方が効果的です。

プライドを傷つけるのではなく、信頼されていることを感じると、その期待に応えようと努力するのがライオンタイプです。
 


ゾウ

ゾウの子は、責任感が強く、最後までやり遂げたい気持ちを持っています。

ところが、

「もっと早く!」
「まだできないの?」

と急かされると、自分のペースが崩れ、本来の力が発揮できません。

そんな時は、

「丁寧にできているね。」
「最後まで頑張ろう。」

と過程を認めながら励ますことが大切です。

結果だけではなく、積み重ねている努力を評価されることで、さらに大きく成長していきます。
 


ペガサス

ペガサスの子は、自由な発想が最大の魅力です。

しかし、

「普通はこうするの。」
「ちゃんとして。」

という言葉を繰り返されると、自分らしさを失い、急にやる気をなくしてしまうことがあります。

そんな時は、

「面白い考えだね。」
「その方法も試してみよう。」

と発想を受け止めてあげることで、自信を持って挑戦できるようになります。

自由を認めてもらえたペガサスタイプは、誰も思いつかないようなアイデアや可能性を発揮してくれるでしょう。
 


伝え方が変わると、親子関係は変わり始める

ここまで12タイプをご紹介してきましたが、お気づきになったでしょうか。

同じ「早くしなさい。」という一言でも、響く子もいれば、逆効果になる子もいます。

つまり、「正しい言葉」があるのではなく、「その子に合った伝え方」があるということです。
 

実際に個性心理學を取り入れたご家庭では、

・親子げんかが週に5回以上あった家庭が、1〜2回程度まで減少した。

・朝の支度に40分以上かかっていたお子さんが、声掛けを変えたことで25分前後で準備できるようになった。

・「宿題やったの?」という親子の言い合いが減り、自分から机へ向かう日が増えた。
 

このような変化も決して珍しくありません。

もちろん、子育てに魔法の言葉はありません。
 

ですが、子どもの個性を理解した上で伝え方を工夫すると、
親も子どもも余計なストレスが減り、お互いに笑顔で過ごせる時間は確実に増えていきます。

子どもを変えようと頑張る前に、まずは「伝え方」を少しだけ変えてみる。

その小さな一歩が、親子関係を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
 

個性心理學ワンポイント

子どもは、一人ひとり違います。

だからこそ、「みんな同じ伝え方」で育てようとすると、うまくいかない場面が出てくるのは自然なことです。

個性心理學では、相手を型にはめるためではなく、
「その子らしさを理解し、伸ばすためのヒント」として12タイプを活用しています。

「この子には、こんな伝え方が安心なんだ。」

そう気付けるだけで、子育てはもっと楽しく、もっと穏やかなものへ変わっていきます。
 

もし、ご自身のお子さんやご家族との関わり方をもっと深く知りたいと思われた方は、
ぜひ個性心理學1DAYセミナーへお越しください。

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タイプを知るだけではなく、日常ですぐに使える声掛けや接し方を、具体例を交えながら楽しく学んでいただけます。

子どもの個性は、直すものではありません。

理解することで、その子らしい未来が大きく広がっていくのです。
 


次回予告

次回は、

「兄弟げんかは止めなくていい?
〜ケンカの中で育つ力、本当に止めるべき場面とは〜」

をテーマにお届けします。

兄弟げんかが始まると、つい親は「やめなさい!」と止めたくなります。
 

しかし実は、そのケンカの中には、
コミュニケーション力や相手を理解する力を育てる大切な学びが隠されていることがあります。

もちろん、すべてのケンカを見守れば良いわけではありません。

止めるべき場面と、見守った方が良い場面には、大きな違いがあります。
 

次回も個性心理學の視点から、兄弟げんかとの上手な向き合い方を、具体例を交えながらお届けします。

 

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小嶋 款(こじま まこと)

個性心理學研究所 総本部認定講師 
講師スキルアップ委員会委員長
株式会社ニーズコネクト代表取締役

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